さよならCOWON V5
部屋の片付けの一環で、もう使わないものを後生大事にとっておくのはやめて捨てるように努めることにしました。
今回思い切って捨てることにしたのはCOWON V5です。ここ数年使っていませんでした。
COWON V5はPMP、ポータブルメディアプレーヤーという分類で売られていました。音楽だけでなく動画再生や画像閲覧もできるということです。今ではスマホがあれば両方できますが、そのころはスマホはメジャーではなく、こういったジャンルの商品がありました。
私は主に音楽再生用途で使い、たまに動画も見ていました。しかしバッテリーの持ちが悪くなってきたのでFiiO X5 2ndに乗り換え、音楽再生用としては使わなくなりました。
動画再生も、結局屋外ではあまり音がよく聞こえないので買った当時からあまり使いませんでした。私は動画は音がちゃんと聞こえないと見る気になりません。屋外でまともに聞こうと思ったら大音量にならざるを得ないですが、それは耳に良くないですし特に公共交通機関では車内や駅構内のアナウンスが聞こえないのが嫌なので、今でも通勤中にYouTubeなどを見たりすることはありません(通信容量がないというのももちろんあります)。
昔は布団で寝っ転がりながら動画を見るということもありましたが、今はPCにUSBディスプレイを繋いで枕元に持ってきていますし、タブレットもあるのでV5の出番はありません。
COWON V5はWindowsCEベースだったのでソリティアも入っていましたし、WindowsCEで動かせるアプリケーションも一部動かすこともできました。私は画像ビューアを入れていました(標準のビューアはちょっと使いづらかった)。暇つぶしにもよく使えましたが、そういった用途も含めてV5でできることはいま全部スマホでできてしまいます。そしてV5は通信機能がありません。動画の再生機能も今のスマホに劣る部分が多いです。
それでもV5には今でもスマホに勝っているところがあります。
一つはアスペクト指定機能です。スマホの価格帯にもよると思いますが、当時のV5と同価格帯のZenfone Max M1の標準の(Andoroid標準の?)動画再生機能ではアスペクト指定ができません。もっとも、ソースの縦横比は維持できるのでほとんどの場合はこれで十分です。
重要なのはもう一つ、ホワイトノイズです。スマホやタブレットはイヤホンで聞くとホワイトノイズがありますが、V5にはありません。やはりメディアプレーヤーであるだけのことはあります。それに音質も、スマホが悪いというわけではありませんが、V5のほうが表現力が高く、耳に心地いい感じがします。出力の余裕、ダイナミックレンジの大きさが勝っている感じです。
そんなわけで今もって優れたところもあるV5ですが、それでも、やはり、残念ながら今後使うことはないでしょう。
思い出深さも別に思い出深いというほどでもありません。これをメインで使っていた頃は大体引きこもっていて、外出することがあってもほぼ自転車で、帰省するときの高速バス車内くらいしか外で使うことはありませんでした。家では上記の用途のほかスピーカー代わりに使うということもありそれなりに出番はあったのですが、SDカードがたまに認識されなかったりちょくちょくフリーズしたりしてストレスを受けることが多く、あまり友好的な関係を築くことができませんでした。
パッケージもなかなか凝っていて可愛くて、良い商品でしたが、私との縁はここまで。
今までありがとう。さようなら。